Big Tomorrow

昔はDIMEというジャンルを「Big Tomorrow」誌が担っていた気がするが。

これはちょっと違ってます。DIME遊びの前提として「DIMEは(マテリアルに限らず)モノを売る」というものがあって、モノを売るためにDIMEが仕掛ける嘘、権威付け、付加価値、オタクロンダリング(!?)、サブカル化、差異化ゲーム、といった情報操作を陰謀史観的視点で解体していきながら、DIME取りがDIMEにならないように距離を置きつつごにょごにょ頑張るアレという認識が俺の中にある。

対して『Big Tomorrow』は「ルーチンワークに疲れた現代ビジネスマンが自分を見失わないように、ストレスと上手に付き合っていくための精神的処方箋。あなたの心に強さを宿すための100の方法」みたいな、文字にするととても恥ずかしいニューエイジ的性格の雑誌で、DIME的論理からするともう読んでいるだけで確実に負け組、という、ちょっと「橋本大丈夫かなー。最近なんか目がイっちゃってんだよね。変な宗教ハマってなけりゃいいけど。え? あいつ自己啓発セミナー通ってんの? んー、そっかー……」的な部分があったと思う。

だからDIMEは遊びの対象足りえるのだけど、Big Tomorrowな人は痛々しくてアンタッチャブルでした。でも勝ち組とか負け組とかはBig Tomorrowも早い時期から言っていて「仕事が面白いほどうまくいく社内営業術」「年収300万時代でも、思い切り“楽しく生きる”25の方法」とかシケた事書いてる割には同じ誌面で「預金1000万円を達成できる人、一生貧乏で終わる人、この決定的な違い」とか勝ち組を意識させるような事も書いていて、そこがまた負け組臭くてはちゃめちゃです。

結論としてはDIMEは「上昇志向を隠して(るつもりで)スマートっぽくモノを売ったり買ったりしちゃうよ俺はおしゃれに」で、Big Tomorrowは「上昇志向剥き出しで頑張ってるんだけどなんか上手くいかなくて俺最近なんで生きてるんだろうっていつも考えちゃうんだけど人ってパンのみにて生くるにあらずだよね……」という感じ。

逆リンク!
http://d.hatena.ne.jp/lonelyhearts/20030908