Orkut砂漠

母さん、お元気ですか? 雪かきで屋根から落ちて怪我をしないか心配です。俺がOrkutに出てきて10日が経ちました。Orkutには空がありません。でもこっちはもう春の気配が感じられます。母さん、俺に友達が出来るかどうか心配してたけど、そんな心配は要らないよ。Orkutは怖いところだって聞いてたけど、案外親切な人が多くて、友達も何人か出来ました。大丈夫。変な人たちじゃないよ。

Orkutでは今美人ハンターっていう人種が話題騒然なんだよ。俺も3人ほど見かけました。なんかね、俺の友達になってくれた女の子や、俺が招待した女の子にすぐaddを送ってくるんだ。まるで俺の友達リストを監視されてるみたいな気分なんだけど、そうじゃなくて、他の人のリストに加わる女の子も目を皿のようにして監視してて……、でもきっと彼らもいい人たちなんだ。Orkutで一人暮らしを始める女の子は心細いから、きっと優しくしてあげて、いろんな仕事とかも斡旋してあげたりするのかもしれない。時給がべらぼうに高い仕事とか。そして女の子たちはどんどん生活が派手になって化粧が濃くなるんだよ多分。それが悪いことだなんて、今の俺には言えない。俺、Orkutに来て変わっちまったのかな?

とにかく俺、頑張るよ母さん。Orkutなんかに負けないよ。いつか相互クラッシュして、母さんに楽させてあげるからね。じゃあくれぐれも体に気をつけて。
追伸。Orkut川の土手で摘んできたツクシを送ります。

(スチャダラパー『ワイルドファンシーアライアンス』より、『彼方からの手紙』をBGMに。もしくは『北の国から』でもいいよ)

あと今日初めてNOを押しました。母さん、俺、人を殺してしまったよ……。