拳闘暗黒伝セスタス

普段あんまり漫画を読んでなくて「だって最近の漫画ってアレでしょ。オタクっぽいのばっか。萌えとか正直うざいんだよね。もっと骨太なやつねえの? そういうのあったら読みたいけど」という人に自信をもってレコメンドするコーナー。

拳闘暗黒伝セスタス 9 (9)

拳闘暗黒伝セスタス 9 (9)

  • 作者:技来 静也
  • 出版社/メーカー:白泉社
  • 発売日:2004/08/27
  • メディア:コミック

Amazonに書影があるのがたまたま9巻だったので9巻だけAmazonリンクにしてみた。検索結果リンクもおいときますね。拳闘暗黒伝セスタス(1)〜(10)

古代ローマ帝国時代、奴隷拳闘士として生きる少年セスタスの成長物語なんですけども、格闘漫画として読んでも相当にレベルが高いし、ローマの歴史漫画として読んでも面白い。この前レコメンドしたシグルイみたいな狂気はなくて、ごく健全な漫画ですけども、何せ時代そのものが狂気みたいなものなので、奴隷制度とか、暴君ネロの圧政(物語はネロの少年時代から始まるのでまだいい子ちゃんだけど)とか、重めのテーマも織り込みつつ、しっかり丁寧に描きこまれてる。ろくな取材もなく、いきあたりばったりでストーリー展開していくチャラい漫画とは一線を画してます。ものすごく丁寧。ものすごい読み応え。「最近、ベルセルクもタルくなってきたよなあ」と思うベルセルク好きに特に薦めたい。

最近の格闘漫画には、ドラマ化もされた『ホーリーランド』という傑作がありますけども、俺はセスタスの方を強く推します。だって古代ローマとか超かっこいい。ロマンあふれる。ロマン輝くエステールからダイアモンド立て爪リングを、って、アレ、別に要らないよね。賞品で出ても。貰った芸能人もうれしがってないでしょ。関係ない。