Dr.レオン

Dr.レオンあんまりにもコンセプトがわけわからなかったのでものすごく微妙な気分になりました。恐らくは番組スタッフとのミーティングにおいてこんなやりとりがあったことは想像に難くない。

「高田さん、ちょっと顔が薄いよね。なんかヘイポーさんに似てるっていうか、あ、木根尚登? どっちにしてもさー、能力者顔じゃないんだよね。どっちかつーと性欲だけは強い中間管理職顔? あーたとえがわかりにくかったかな。もっとこうさー、セロみたいな中性的でエキゾチックな雰囲気が欲しいんですよこっちは。とりあえずヅラかぶってみましょうか。うーん。なんかヒゲの濃さとかがいまいち払拭できないなあ。思い切ってもっとはっちゃけたヅラにしちゃいましょうか。ビジュアル系? みたいな感じで。あ、ADちょっとグラサン持って来てくれる? そう、そういうやつ。普通これかけねえだろってやつな。お、いいじゃない。だんだんよくなってきてない? でももうちょっとさー、ヒゲの青さから目を逸らす何かが欲しいよね。あ、ペインティングやろうか。いやいやいや、大槻ケンヂまでやったらやりすぎだよ。やっぱマジシャンなんだからさ、もうちょっと神秘的に。梵字とか? いや、いい、いい、資料とか時間ないからいいって。なんとなく梵字っぽけりゃそれでいいって。あーはいはい、そんな感じで十分。上等上等。んー、だいぶ見れるようになったよね」

「高田さんさー、やっぱ名前変えない? Mr.マリックとかさ、やっぱ名前って大事じゃない。Dr.タカッティーとかどう? ダメか。んーなんかいいのねえかな。親しみやすく映画とかから取るか。じゃあレオンでいいわ。俺、ナタリー・ポートマン好きだから」

「高田さんねー、黙ってマジックやりゃあいいってもんじゃないんだよね。視聴者はさ、こうキャッチーな言葉に弱いわけよ。そんな黙々とやられてもね、フッ(鼻笑い)。いやいや、そうじゃなくてさ、いいんだよ、決まり文句で。決まり文句を必ず最後に言うとかさ。なんか考えようよ。あ、時空をとらえました、とかどう? かっこよくね? これだけじゃちょっと弱いか。最後の最後にびしっと、コンプリート! とかどうよ? うはは俺今超冴えてる。いけてね? コレ? 高田さんの薄い印象をぐっと引き締めるよね、コレ」

「ま、こんな感じでいいんじゃねえのかなあ。12%は取れると思うんだよね。あとはさ、高田さんが番組の中で、こう、新しい自分を発見していってくれればいいから。いやいや、みんなそんなもんだって。ノってるうちにキャラが確立されてくんだって。ちょっと最初は恥ずかしいかもしれないけどさ、これで12%きっちり取って、第2弾ともなったら、もう高田さん自分からはっちゃけてくると思うよ。そう、それでいいんだって。ま、あんまり気負わず頑張ってね。後は編集でフォローするから。お子さん今度中学だっけ? あー、不登校? まああんまりそういうのは気にしないでさ。ここで一発当てれば金だって入ってくるし、お子さんだってパパかっこいいって見直して、いろいろ話したりしてくれるようになるって。大丈夫。そんな深刻な顔しないでよー、これテレビなんだからさー」