Wii 一人称視点ゲームを進化させるコントローラ詳細

http://www.nintendo.co.jp/n10/e3_2006/
http://www.nintendo.co.jp/n10/e3_2006/wii/controller.html

E3前のプレスカンファレンスでWiiの詳細が発表になった。肝心の発売日と値段はMS、SCEを睨んで出し渋っているのですけども。でも値段は恐らく3万以内、発売日はPS3より早い、という予想がひっくりかえることはないと思われるのでこれはこれでよろしいかと。

コントローラで新たに発表された情報は2つ。

  • Wiiリモコンはスピーカー内蔵
  • 本体同梱予定の拡張コントローラ(「ヌンチャク」が正式名称になったもよう)にもモーションセンサーがついている

既にライトユーザー向けに新機軸の操作法を見せていたのですけども、よりゲーマー向けの隠し機能がここにきてやっと明らかになりました。スピーカー内蔵で手元からアクション連動の音が鳴るのは今からワクワクする。銃の音や剣の音は手元から鳴るのが当たり前のような気がしますし、豪華な5.1chスピーカシステムを持っていない人でも立体的な音響効果を得られます。

さらに驚かされたのはヌンチャクにもモーションセンサーが内蔵されていたことで、これによってパーフェクトな一人称視点ゲームをプレイすることが可能になったと思った。日本ではあまり馴染みのないFPSですけども、この分野が進化するのが確定的です。というか他のコントローラではもうFPSはやりたくないというレベルになるかもしれない。「キャラ移動」「視点移動」に加えて「照準移動」が加速度つきで同時操作できるというのは非常に大きい。ヌンチャク(左手)でキャラ移動(アナログスティック)と視点移動(モーションセンサー)、Wiiリモコン(右手)で照準移動(ダイレクトポインティング)という感じになる。と思う。というかそういう風に作れる。

参考動画(ロンチタイトル『RedSteel』のプレイ画面)

今までの家庭用ゲーム機では視点移動に加速度がなかったので、FPSをプレイするのはものすごいストレスだったし、マウスでそれが出来たPCでも、照準は画面真ん中に固定だったので、視点移動と照準移動を別々に操作できなかった。これはでかいですよ。ライトユーザーにはなんのこっちゃわからんでしょうけども、俺は震えるくらいワクワクする。というか今まで一人称視点と言ったらFPS(ファーストパーソンシューター)とほぼ同義だったわけですけど、FPにくっつく文字はこれからどんどん増えるんじゃないかと。シューターだけじゃないファーストパーソンなゲームがどかどか作れる。

PS3のコントローラもWiiリモコンを睨んで慌てて傾きセンサーを搭載してきましたけども、「両手を別々に動かせない」「ダイレクトポインティングできない」「傾きは検知できてもモーションやコントローラ自体の位置までは検知できない」という点で、ゲーム性に与える影響は限定的になりそう。だからこそ任天堂側としても「プライドがないならコントローラの仕組みをパクってもいいですよ」と早い段階でリモコンの情報を公開したのだと思われます。もうまるで別物。PS3のコントローラが進化したこともゲーマーとして素直に喜びたいと思うのですけども、「ゲームの面白さを進化させる」という意気込みや発想において、任天堂が一歩も二歩も先を行っていたのは否定できない感じです。

次のようなアクションはPS3では不可能です。物を投げる、画面に示された特定の箇所でボールをキャッチ、3D空間で剣を振り回す、ライトガンのような武器を放つ、ラケットを振る、パンチする、アイテムを3D空間で双方向的に動かすこと、3Dドラムシミュレーター、画面上のハエを叩く、2つの独立した傾斜・運動を検地すること。