シリーズ「俺と健康」

中耳どうやら病名は真珠腫性中耳炎ということらしく、話が大きくなってきた。真珠腫性中耳炎には先天性と後天性があり、俺の頭の中に出来てる真珠腫(その名の通りパールのようなごつい塊)は鼓膜の穿孔が原因で出来た後天性のやつらしい。放っておくと中耳(鼓膜の内側の空洞)を取り巻く骨がどんどん破壊されて頭蓋にまで達して髄膜炎になる。何度かやったことがある「鼓膜切開→血性膿汁の吸引」という対症療法的お手軽手術では埒があかない、というか既に血性の膿がニカワ状に凝固してるので吸引できないっぽいのと、たとえ吸引したとしても根治に至らないので、耳の後ろを切開していかにも外科っぽい外科手術をして頭蓋骨をゴリゴリやるしかないらしい。今日はX線で耳付近を撮影したのだけど、健康な左耳中耳が綺麗な空洞を描いているのに対して、右耳の中耳はガンプラ用に買っておいたパテでも埋め込まれたのかと思うくらい真っ白になっていて空洞が全然見当たらなく、『白い巨塔』を読んで用語だけはしっかり覚えてるド素人の俺による読影でも「こりゃあかんわ」と思うくらいひどかった。いずれにしても耳小骨は完全にヤられてるので、完治したところで耳が聞こえるようになるわけでもなく、非常に気が重い展開になった。来週は生まれて初めてのCTスキャンで頭を輪切りにしてきます。万が一頭蓋まで破壊が進んでたら緊急手術だこりゃ。しんど。

真珠腫性中耳炎は周囲の骨を壊していくという特徴があり、非常にやっかいな病気です。真珠腫が大きくなるには何年もかかりますが、通院治療で進行や症状を抑えられる場合は少なく多くは手術が必要です。手術は一般に、耳の後ろ側から切開して骨を削り、奥にある真珠腫を摘出し、壊れている耳小骨を除いた後、自分の骨や人工骨で耳小骨を再建し、耳の後ろの側頭筋を包む膜を利用し、鼓膜を作って聴力の改善を図ります。成人で複雑に入り込んだ真珠腫や、幼児や小児の真珠腫は、半年から1年おいて2回手術して確実に摘出した後、耳小骨の形成などを行います。手術は2、3時間。入院期間は、真珠腫の大きさや術式などによりますが、10―14日程度です。

うげー! 骨を削り! 14日間の入院! 半年おいて2回の手術! 2〜3時間! もう何年も放置してるのでごっつい真珠が取れる予感。あと俺的に一番うざいのが頭剃らなきゃいけないこと。実際は右側頭部だけ剃ればいいのだけどそういうわけにもいかないという話。今からDIMEは空前のスキンヘッドブームを起こしてください。