再現ドラマ

生まれ落ちた瞬間から既にNG認定されていた「オバタリアン」という言葉が昔TV界のごくぬるいシーンで流行ったとき、オバタリアンと呼ばれる中高年女性の生態を扱った特番が数多く作られたのですけども、これを支えていた劇団系の無名おばさん女優(中には大泉滉さんの奥さんのように有名なんだか無名なんだかよくわかんない人も混じってましたけど)がいまだに俺の心に強い印象を残していて、川合俊一さんの『こたえてちょーだい』で今も元気にわけのわからないテンションで再現ドラマをやってるのを見てホッとした。母校の老教師がいまだに同じつかみで新学期に臨んでいるのを風の便りで知ったような安堵。こういう、なんでもないようなことがシアワセだったとおもう、ことが出来るようになったのは俺が成長して生まれ変わったということであり、死の淵から生還して病院の窓から眺めた何気ない風景が今までとまったく違う素晴らしいものに見えたというのと同じ、というか全然違う。