ウルトラセブン

「欲しい」っていうか、多分買っちゃうのだと思った。元々単品販売されていたものを12枚まとめて、さらに特典ディスクを1枚くっつけて売るという手法で、単品で揃えていた人たちの怒りはいかばかりか。あと例によって幻の第12話*1は今回も収録されていない。

*1:昭和42年12月17日に放送された第12話『遊星より愛をこめて』は「被爆者を差別する内容である」という抗議により昭和45年以降、公式には1度も再放送やビデオ化、DVD化されていない。放送当時には問題点は誰からも指摘されず、3年後、小学館の学習雑誌『小学二年生』に、12話のスペル星人が「ひばくせい人(被爆星人)」という副称で載せられたことによって問題が発覚した。小学館側のデリカシーのない副称の付け方、開き直りとも言える対応(「差別ではなく原水爆の恐ろしさを子供たちに伝えたかった」と小学館側は最初の話し合いで主張)、市民団体による「差別狩り」ともいえるいきすぎた抗議行動など、双方に問題があった中、12話は永久に闇に葬られることになった。ただしウルトラセブン全49話において、12話は決して出来の良かった作品ではなく、幻の作品になってしまったことで逆に熱狂的ファンによる違法コピーを助長し、差別問題に正面から取り組むのではなく、タブーに触れたいだけの興味本位な特撮ファンを多数生み出した。単に隠蔽したり、センセーショナルにとりあげるような未熟な対応にピリオドを打ち、当時の社会状況と作品の問題点を十分説明した上での正式なDVD化が待たれる。

12話問題参考サイト
江古田公民館』 『-712-