続編の話の続編と、コンテンツ販売の理想

[マーケティング]そういう売り方ができるようになったらできるようになるんだろうなあとか思った話

昨日の「続編はこれでいい」についたブクマコメント転載。これ実は、そういう売り方が出来てるところではすでに出来てるという話で、コンシューマゲームもそうなるべく、ネット販売が当たり前の時代に早くなってほしいんですよね。「続編はこれでいい」の「これ」っていうのはPCゲーの『HALF-LIFE2 Episode1』のことでして、この作品は『HALF-LIFE2』の基本エンジンをいじらずに(HDRだけ取り入れてます)、レベルデザインと敵キャラにだけ手を加えて(シナリオは完全新作になってる)発売されてます。そんでSTEAMというシステムを使って、ダウンロード販売されてる。しかもさらに先進的なことに、エピソードを細切れ(3分割)にして、少し割安な価格にして、間を開けずちょっとづつ続編を出していくっていう方式を取ってる。ドラマですよドラマ。テレビの連ドラみたいにリリースしていくっていう。こういうリリースの仕方が当たり前になったら、お手軽続編を、開発費も時間もあまりかけずに立て続けに出せる。ファンは大満足。その作品のファンじゃない人にとっても「デベロッパーの完全新作に割かれる開発リソースが増える」ので幸せ。

あとここからちょっと話ズレますけども、このSTEAMっていうシステムが秀逸というかユーザー思いで、まず物流が関係ないからデベロッパーに直接対価を落とすことが出来て幸せ。そしてこれが重要なんですけど、アカウント取ってゲームを購入すると、それはすなわち「いつでも好きなときにそのゲームをプレイできる権利を得る」っていうことになっていて、たとえばパッケージ販売のDVDが破損したとか、さらにHDDもぶっ壊れてゲームが出来なくなっちゃったとかになっても、新しいPCで難なくダウンロードしてプレイできるようになってる。

ネットを利用した音楽配信なんかの理想もここにあると思うんですよ。ダウンロードしたデータが破損 or 消失したらまた買いなおさなきゃいけないってのはどう考えても不合理。ぼくらは(ぼくらの時代なのでぼくらって言います例によって)、CDやDVDや、もっと言ったらデータというモノを買ってるんじゃなくて、コンテンツそのものへの永続的アクセス権を買ってるという概念を持つに至った。クオリアを買う次元に入った(クオリアって意味知らねえで使ってますよココ)。

泣こうが喚こうが、イヤでもこの道に突き進まざるを得ないんじゃないですかね。流通の抵抗が激しいだろうから10年かかるのか20年かかるのかわかりませんけども。