Fuji FinePix F50fdがついに

http://dc.watch.impress.co.jp/cda/compact/2007/07/26/6680.html

F50fd今か今かと待ちかまえていた「高感度競争の火付け役」= FinePix Fシリーズの新型機が発表され、即座に購入リスト入りしました俺の。F40fdっていうのも発売されてましたけど、これって日本では発売されなかったF20の後継機で、F10から続く高感度シリーズの中では若干機能が劣るラインだったんですよね(ただしSDカードが使えるようになったことだけは超魅力だった)。なのでF30からの乗り換えをするにはF50まで待つ必要があったのです。慌てて買わなくてよかった。実写画像を見るまではうかつなことは言えませんけど、F10→F30と画質にはほとんど不満がなかったので、恐らく今回も大丈夫だと思います。

気になる変更ポイント。○な部分。

  • F40に続き、xDピクチャーカードとSDHC/SDカードのデュアルスロットを備えている。爆安大容量SDカード使い放題!
  • 撮像素子がついに1/1.6型の有効1,200万画素に。「カタログスペックに過ぎない画素数競争に陥らず高感度等トータルな画力アップを目指す」という従来の方針も、どんどん1000万画素を打ち出してくるライバルと互角に闘うには苦しかったということだと思う。これが画質劣化につながってなければいいんですけど。
  • 最高感度ISO6400に突入。最高感度では300万画素でしか撮れないし、恐らくベッタベタで使い物にはならないと思いますが、上限があがるとその下の段が確実に高画質になってきた歴史を考えると、今回はISO1600くらいでも実用に耐えられるようになってるかもしれません。
  • ついに手ブレ補正搭載。光学ズームが今回も3倍に据え置きなので、これだけの高感度機なら必要ないと思うんですけど、小売店が仕事しやすい訴求ポイントなんでしょうねきっと。
  • だいぶ薄くなって、若干軽くなった。これも他メーカーとの競争では重要なポイントだったのかも。そのせいで電池寿命が犠牲になったっぽい。でかくていいのに。
  • 顔キレイナビがF40より強力に。苦手だった「斜めに傾いた顔の検出」がより正確に。これはかなり売りらしい。割とどうでもいいけど。
  • 液晶が若干大きくなった。解像度は変わってない。
  • 赤外線通信機能「IrSimple」搭載
  • シルバー以外にブラックも発売。地味に嬉しい。

×な部分。

  • バッテリー寿命が大幅に後退。地味だけど非常に大きなアドバンテージだったスーパー長寿命バッテリーという武器を捨ててきました。おおむね今までのシリーズの半分以下の電池寿命しかない。でも今までが化け物すぎた(バッテリ充電マークが減ったのを見たことがない)ので、ライバルと言われるIXY等と同等になったと考えるべきかもしれないです。
  • マクロが微妙に弱体化。カタログスペック上、広角端で以前より2cm寄れなくなった。
  • 秒間30フレームから25フレームに動画性能が微妙に弱体化

相変わらず、動画、連射、広角は相対的に弱いんですけど、場所・天候を問わずやたらめったらスナップを撮りまくるタイプの人にとっては圧倒的に失敗写真が少なく綺麗に撮れるコンパクトデジカメとして、高感度戦争のトップに君臨し続けていると言っていいです。そろそろ広角にも気合い入れてほしいですけど。

追記
手ブレ補正のことをちょっと聞かれたのでもうちょっと詳しく書いておきます。元々FinePixFシリーズは「高感度によってシャッタースピードを稼ぎ、それによって手ブレだけでなく被写体ブレすらも軽減する」という大きな特徴があったわけです。(被写体がたとえば室内の赤ちゃんとかペットとかだと、いくら手ブレ補正搭載してても、糞の役にも立ちゃあしない)

ますますわかりにくいですか? じゃもうちょっとわかりやすくうちの甥っ子にもわかるように書きます。あんね、えっとね、まずね(貴乃花)、暗いとこで写真撮るじゃん? そうすると光をたくさん取り込まなきゃいけないから、シャッタースピードを遅くするのね。「カシャッ!」っていうじゃん? あれが「カァシャァアア」くらい遅くなって、長い時間光を取り込むのよ。そうすると、暗いところでもある程度明るく撮れるわけなんだけども、長い時間シャッター開いてるもんだから、その間に手とか被写体が動いちゃうと、ブレちゃうのね。ほら、よく夜景で車のテールランプの光が流れて綺麗な写真あるじゃない? あれって長時間(つってもせいぜい10秒とか?)シャッターを開いてるので、その間の光の動きが全部写真として記録されてるというわけなのね。逆に真夏の晴天とか、すっごい明るいところで撮るときは、光が入りすぎると画面が吹っ飛んじゃうから、シャッタースピードはすげえ速くて1/2000秒とかになるの。これくらい速いと、もう手が多少ふらついてようが、被写体がゆらゆら動いてようが、ほっとんどブレないわけ。

で、FinePixFシリーズは、「少ない光でも明るく撮れちゃうよ。しかも画質は落とさずに」っていう風に作られてるので、シャッタースピードもあんまり落とさずに撮れるのね。

んでも手ブレ補正がすっごく役に立つ場面ってのもあるんよ。それが望遠で撮ってるとき。ズームしてるとちょっとした手の揺れがすごい影響しちゃうし、望遠それ自体が画面を暗くしてしまってシャッタースピードも落とさざるを得なくなっちゃうから。ので、光学ズーム10倍とかだったらもう手ブレ補正は絶対あったほうがいいなーみたいな感じになる。

そんで何が言いたいかというと、F50fdは光学3倍ズームのまま据え置きだし、ますます高感度になったから、手ブレ補正はそれほど重要なポイントじゃないよってことなんです。でもまあ、ないよりあったほうがそりゃいいよねやっぱりいくら高感度つったって限界はあるし。どんな場面でも確実に手ブレはしにくくなるわけだし。さらに小売店の人も「手ブレ補正ですよ!」って言いやすいし。高感度とか言っても甥っ子にはわかりにくいし。ということです。わかりましたでしょうか。