Trials HDは死ぬほどハマる。死んじゃうかも。

こんつわ、俺です。今日もはりきってゲームをオススメいたします。が、残念ながら今日オススメするゲームはXbox360でしか遊べません。持ってる人少ないですよね……。本当残念。このゲームのためだけに本体買ってもいいっつーくらい面白いので、ちょっと検討してみてください。ほいで「Xbox360持ってるけどそのゲームはやったときねえし」っつー人は今! 今すぐやってください。体験版ありますから。完全版はXbox Live Arcadeで配信されてます。1200MSポイント(1800円相当)。

Trials HDはモトクロス的なバイクのゲームなんですけど、操作系が拍子抜けするほどシンプル。すなわち、アクセル、ブレーキ、前後の体重移動、これだけです。ぶっちゃけ俺なんかはほとんどブレーキ使わんので、なんならアクセルと前後の体重移動だけでも遊べます。丸太の上を走るとかあるんですけど、丸太から横に滑り落ちるってことはありません。ファミコン時代のエキサイトバイクわかります? 正にアレです、基本的には。

じゃあエキサイトバイクの絵が綺麗になっただけのようなこのゲームの、何が一体そんなにすごいのか。

2005年の年末に、「2006年次世代ゲームハード戦争展望」っていうエントリを書いて、うるさ型のゲーマーのシトたちにえらい怒られましたけども、ここの最後らへんに「度肝抜く物理エンジンを見せてほしい。そして物理エンジンで新しいゲームに挑戦してほしい」って書いたんですよね。もう今や物理演算で派手なパーティクル出しまくるとか当たり前の時代になりましたけど、ゲーム内オブジェクトをそれらしく動かして「リアルっぽさ」を演出するばっかりで、ゲーム性に密着したものっていまだにほとんど見当らない。

そこにコレです。Trials HD。物理エンジンと、ゲーム性が、不可分!! たった3つの操作系で恐ろしく奥の深い繊細な動きを実現してます。

チャリンコ乗ってると思って下さい。こぎ始めるときに体重を後ろにかけると、前輪浮いてウィリー状態になりますね。そのままじゃすっころんじゃうから、普通こぎ始めは無意識のうちに体重を前にかけてる。これと全く同じことをゲーム内でやるわけです。

あ、ここでひとつ言っておかなければならないんですけど、俺は基本レースゲーム大嫌いなんですよ。タイムトライアルとか本当苦手。面白く感じられないの。だから最初のうちは「このゲーム、やたら評判いいけど一体何が面白いわけ?」って思いつつ、だらだらとコースをこなしてる感じだったんですね。でもビギナーコース、イージーコース、ミディアムコースと進むうちに、段々と様子が変わってきた。意図せずウィリー状態になってすっころんだり、壁に激突したり、穴に落ちたり、やたら死ぬようになってくるんです。なんかどんどん先に進むのが難しくなってくる。もうタイムとか言ってられなくなる。とりあえずゴールまでたどり着ければ御の字みたいな感じになってくる。

ほいでミディアムの後にはハード、さらにエクストリームっつーコースがあるんですけど、もうここまで来ると激怒ですよ。「できるかっ……! こんなもんっ……!」ゆーてコントローラーぶん投げかねない難しさ。一体どうやったら前に進めるのか想像もつかないでたらめな障害物が並べてあって、もうなんつーか「絶対完走させねーからおまえなんかに」って開発者に言われてるような気になってくるんですね。でも違うの。でたらめじゃないし。ものすごく計算し尽くされた、見事なコースなんですよ。やればやるほど味が出てくる。つーか、やめられない。開発者の「くくく、おぬしにこれが完走できるかな」っていう挑戦状にまんまとハマっちゃうんです。死ぬほど面白いんです、ただ完走するだけなのに。

一応縛りがあって、1コースにつきミスは500回まで、時間は30分まで。これを超えると途中のチェックポイントまで行けてても、最初に戻されちゃいます。逆に言うと500回リトライしてもなお完走できないほど難しいコースが待ってるってことです。是非これを体験してほしい。コントローラーぶん投げてほしい。

あとこのゲームの非常に優れている点を2つ挙げときます。ひとつはリトライのしやすさ。「あ、失敗したな」と思ったら即座にBボタン(普段は使わない)を押せば、すぐチェックポイントからやり直しができるようになってます。これが非常に小気味いい。いちいち失敗のたびに長ったらしいクラッシュシーン見せられてたらやる気も失せるってもんです。その点このゲームはものすごくテンポよく遊べます。何度失敗してももう一回、もう一回ってリトライしちゃう中毒性がある。

もう一つはオンラインランキングから上位入賞者のリプレイが見られるところです。上位に入賞すると名前が載って嬉しいってのももちろんありますけど、問題はそこじゃありません。「ここはどう考えても先に進めない」っていう難所も、よーく上級者のリプレイを見れば解決の糸口が見つかるのです。リプレイの再生時にはボタンやレバー操作も表示されてるので。

では最後に、このゲーム最大の難関とされる「インフェルノ2」というエクストリームのコースを見ていただいて、いかにこのゲームが凶悪且つやりがいあるものかを確認してやってください。

追記:鬼のように練習してインフェルノ2、やっとノーミスクリアできました。ランキングの50位〜60位の間あたりに、ゲーマータグ「Kowagari」で載ってます。やればできる。Trials HDって、55万人くらいがダウンロードして遊んだらしいんですが、インフェルノ2をノーミスクリアした人は全世界現時点で700人くらい(全体の0.12%!!)しかいないもよう。初ノーミスクリア記念動画