トイ・ストーリー3を観たの

映画をですね、「泣けるか、泣けないか」みたいな軸で評価することに対してはすごい抵抗あるんですけども、敢えて言わせてもらえば泣きました。ええもう、開始10分くらいで涙ぽろぽろきてました。ずるいんですよ、ピクサーが。こんなもん泣かない方がどうかしてる。ピンポイントでこっちの弱いとこ突いてくんだもん。ひどい。ピクサーひどい。

俺史上何度観ても泣いちゃうのは『ショーシャンクの空に』でして、この映画が本当に素晴らしいと思うのは、人が死んで悲しいから泣いちゃうわけじゃないところです。ちょっとグッとくる音楽流されてさ、人が死んだら悲しくて泣いちゃうの当たり前だわ。そんなことではこの殺人マシーンこと俺の心は揺さぶられない。俺が毎回ショーシャンクで泣いてしまうのは、刑務所屋上で仲間にビールを振る舞うシーンです。辛い刑務所生活で、初めて感じる魂の開放感。初めて感じる仲間との連帯感。そのあったかさで涙が出てくる。殺人マシーンの俺に、人の心を思い出させてくれるシーンなわけです。

トイ・ストーリー3も、誰も死にません。何も悲しいことは起きません。ちょっとした切なさと、あったかさで泣けてくる。こういう「泣ける映画」なら殺人マシーンでも受け入れられます。

全年齢的に面白いことは間違いないので、観ようかどうしようか迷ってるなら絶対観るべきと思います。「んー、1と2観てないからなあ……」と逡巡してるならそれも心配無用。3が初めてでも全然問題ありません。単体で面白いです。観るべきです。あとこんだけ泣き推ししといてアレですけど、泣き要素完全無視してもピクサー映画の中で1、2を争う面白さと思います。今までMr.インクレディブルが一番好きだったんですけど、トイ・ストーリー3はそれを抜き去った感じがします。

あと3Dで観るといいかも。実写と違って、なんだか目に優しいです。あざとい感じの3Dシーンがなくて、実に自然な感じの3D。自分、基本的に3D映画好きじゃないんですよ。なんか外周部がもやもやして、どこに目の焦点合わせたらいいのかわかんなくて疲れるじゃないですか。トイ・ストーリー3にはそれを全く感じませんでした。あざとい感じの3Dは、本編前に上映されるおまけ映画『デイ&ナイト』で見せてもらえます。

追記:どうしてもTwitterに先に感想書いちゃうので、はてなの方が出涸らしみたいな感じになっちゃうのがちょっとアレですね……。Twitterでは普段うんこの垂れ流しみたいなことしか書いてなくて、読んで面白いようなことは1割あるかないかですけども、それでもよければTwitterフォローしてみてください。長文書く気力がないときでも感想言ってたりします。 http://twitter.com/kowagari/