B級映画とかイベントとか

今までのタランティーノの映画は「バカの中に何かがある映画」だと思うけど今回は「バカしかない映画」だと思った。凄まじい駄作だと評されて仕方ない映画だけど2も見にいくと思う。

タランティーノは駄作でも何でもいいからとにかく映画を作りまくれと思った。

俺は要するに単なるB級映画をさほど愛していないのだということだと思った。多分タランティーノさんという監督のことを一切知らないで、宣伝も何も見ないでいきなりぶらっと入った映画館でたまたまこの映画と遭遇していたら「なんてひでえ映画なんだろう。でも金髪が日本に来るまではわくわくしたな」と思っただろう。そしてこのちょっと気になるバカ映画を撮った監督に興味を持ち、『パルプフィクション』にたどりつき、『レザボアドッグス』と『トゥルーロマンス』とその他監督作品脚本作品の全てとロドリゲスさんの『デスペラード』を観て、映画界にはまだまだすごい人材がいるのだなと思っただろう。友達みんなに「こんな面白い映画があるんだよ。あ、知ってた?」と触れ回っただろう。タランティーノさんの全てを調べつくしただろう。出会う順番が逆だったら幸福になれたということであり、『キル・ビル』で初めてタランティーノさんと出会い、B級映画の面白さに開眼した人たちが羨ましくて仕方ない。そして今思うことは上記引用のantlionと同じく、俺はこれからもタランティーノ作品を絶対に見続けるし、タランティーノさんは三池監督の1/5でいいから仕事しろということ。

ああいうイベントの存在意義ってのはあると思う。ないよりマシ、程度だけど。

俺が毎回オールナイトに行きたがってたのは半分は長時間並ぶのが嫌だからだけど、半分はこういうイベントを控えめに楽しみたいからだと思った。『スターウォーズ特別編』先行オールナイトでのカンティーナバンドたちに心躍らせたし(その後毎回オールナイトにいたので飽きたけど)。映画好きな人たちと、一緒にワクワクしたいのだと思う。周りにワクワクしてる人たちがいると、自分のワクワクもさらに高まって楽しいから。

キル・ビル』凄く面白かったよ。ピーター・ジャクソン監督の『ブレインデッド』とか好きだった人にオススメ。見所は栗山千明が登場する全シーンと、あとルーシー・リューの日本語(目をつぶって聞くとカイヤ)。

ああ、そうだった……。俺は『ブレインデッド』のポスター(エロそうな看護婦がフリークスっぽい赤ん坊を抱いてるイラスト)に騙されてまともな(?)ホラーを期待してしまって、「なんだこのバカ映画は」と唖然としたのを思い出した。アレはポスターがあざといわけで映画に罪はないのだけど、予め単なるB級バカ映画だとわかっていたら多分観にいかなかったと思う。いつもこうやって期待とのギャップで喜んだり怒ったりしていてバカみたい俺。『トレマーズ』あたりは逆にぶらっと入った映画館でB級なりの面白さに狂喜したのに。あと『ディープブルー』とか。ディープブルーは体裁はB級じゃないけど。

http://d.hatena.ne.jp/gutti/20031027
タランティーノファンの苦悩というか戸惑いがにじみ出てる感想です。

http://abcdane.net/archives/000680.html
タランティーノさんの次回作。期待大。ベガ・ブラザースはもっと期待大。