ネットとリアル 2

以前、若干イライラしつつ書いた「ネットとリアル」という話で、ちらっと金の流れの話を書いて、「そう遠くない将来、この富と名声はネット内でも完結する」と、根拠もなしに願望だけで言い切ったわけなのですけども(だって小二なんですもの)、梅田望夫さんがその道筋を、皆さんが納得するであろう形で語ってる。

プロフェッショナルをプロフェッショナルであると認定する権威は、既存メディアから、グーグルをはじめとするテクノロジーに移行する。それに関わる「富の分配メカニズム」も全く新しいものに変わる。テクノロジーがその時々の「旬なプロフェッショナル」をネット上から常時選び出し、彼ら彼女らの知的社会貢献を自動算定し、広告費を原資に、個々にきめ細かく応分な報酬を自動分配するのである

俺にとって最悪に面白くないことは、こういった現体制にとっての反権威的な話を納得させるために、結局権威(梅田さん)の話を引用せざるをえないということ。俺にはGoogleとチープ革命がもたらす未来は予見できないし、できなかったし、仮の話になりますけども、もしも俺が梅田さんの言った内容と寸分違わぬことをここで書いていたとしても、権威大好きな人からは「絵空事」の一言できっと片付けられてしまったに違いないということ。しかしネット(在野と言い換えていい)にはこのレベルの予見ができて、ビジョンを示す能力を持った人がわんさかいる。そういう人たちが「たかがネットで何言ってんの?」と揶揄されない世界がはやくきてほしいものだなあ(詠嘆)、と思った。

そしてその世界が現出したとき、「なんだ、結局は金を手に入れたものが勝ちか」「リアルの権威に牙を剥いてた勢力は、結局ネットの権威になっただけか」と、また拗ねる子たちがでてくるわけですけど、そういう子たちの甘えまでは付き合いきれない。ネットがもたらした平等は、コンテンツの受発信の平等なわけで、コンテンツの価値そのものは常に問われ続ける。そんで、より多くの人に求められたコンテンツだけが価値あるコンテンツなのかと言ったら、それは違うとはっきり答えることができるはずだ。それを僕らは(僕らの時代なので僕らって言いますよ!)今、ネットで学んでいるんだと思うんですけども。

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