ゲームと世界観

世界を体験したプレイヤー自身にストーリーをつくってもらうってやつなのですけど、これを聞いて真っ先に思い浮かべるのは俺のバヤイはウィザードリィであり(おじいちゃんの昔話ってやーね)、ウィザードリィの世界観を構築していたのは当然のことながらグラフィックではなく、テキストと、そしてゲームのルールそのものだったことを忘れがちだなあと思った。つまり「ロスト」の持つ緊張感無常感が独特の死生観を漂わせていた。これを勘違いして、たとえば映画『ブレードランナー』が公開されたときに感じたような、そのまんまの意味での世界観というか、SF的意味での世界観に限定してゲーム作りを行うとダメスパイラルに陥る。いくらグラフィックを美麗にして「今まで見たことのないような世界」を出してきても、ルールがドラクエだったらそれはドラクエの世界の絵が違う版にしか過ぎないというか。どこまでいってもゲームの本質はルールであり、ルールに神は宿る、と思った。

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