冨永愛さん

映画『デビルマン』の最大の被害者と言ったら俺は真っ先に冨永愛さんの名前が浮かぶのですけども、カリスマモデルとして順風満帆なキャリアを積んできた冨永さんが女優転進をはかる際に最も気にしていたのは「自分だからこそ出来る役じゃないと意味がない。誰が演じてもいい役なら私がやる必要がない」ということで、デビルマンの妖鳥シレーヌ役のオファーが来たときは「ついに自分にしか出来ない役がきた」と喜んでいらっしゃって、いわばハリウッドで言ったら映画『バットマン』のジョーカー役のオファーをジャック・ニコルソンさんが余裕で受けて、普通こんなすごい俳優がアメコミ原作のおちゃらけ役とか引き受けねえだろって部分を逆手に取って名をあげた、みたいなところを狙ったと思うのですけども、映画自体が大コケ(というのすら手ぬるい)して、なんかもう絶対触れられたくない過去と化したと思った。
そしてこのたび長男を出産して14キロも太ってしまって引退すら考えたのに見事に体型を復活させて10月のパリコレに出るみたいで、ますますもってこのデビルマン出演は消えない汚点として冨永さんを苦しめるのだろうなと思った。長男に絶対見せないと思う。でも長男は超見たがると思う。そして見て「ぷっ」って言っちゃうと思う。