超絶びっくり

びっくりポップ

どこぞの書店で「オルファクトグラムはテラヤマアニも大絶賛」という販促ポップが立てられていたという俄かに信じがたいお話。な、何の冗談かしら……。て、手の込んだ釣り? 俺はスティーブン・キングさんや小泉今日子さんや柴咲コウさんじゃない。

仕込みではなく、仮に本当に立ててあったという前提でお話させていただきますけども、俺が毎日のように書店に通って新刊チェックしている読書家(35歳 サラリーマン 大阪)だったとしたら確実にこう言うだろう「テラヤマアニて誰やねん(眉間に皺を寄せながら)」と。なんかこれ前にも同じような話をした覚えがある。ユリイカに突然一般人の名前が載ったというアレでした

ばるぼらさんの『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』を読んだ時も思ったのだけど、局所的で、マイナーで、無名な一般人が、本人も与り知らないところで「周知の事実」として扱われ、実際それは局所的でマイナーであり続ける(←ここ重要!)のだけど、全くその局所と接点のなかった人たちにまで下手すると興味を抱かせて、その人にとっての「周知の事実」と化してしまうという、わけのわからない、眩暈を起こしそうな逆転現象が起きている。今このブログ時代には。

つまり、とんねるずのオールナイトニッポンにおけるボブの役割は、このインターネッツに住む誰もが担いうるということであり、あとはみんながとんねるずヅラして、「きぃのう、ボブがさぁ〜」と大きな声をくりかえし出してさえいれば、ボブという存在はいくらでも巨大化できる、ということなのだと思った。この拡大再生産の仕組みによって幻想の巨人と化したαネットワーカーの名前を、俺は数人思い浮かべることができる。恐い時代です。全部ネタだったに5000ペリカ。

それはそれとして、このポップのせいで一冊でも売れたとしたら、絶賛した俺としてはこれに勝る喜びはない。と思った。あと関係ないけど、書店員さんが自分の読んだ本を一生懸命手書きポップでオススメしてるのを見ると超ほんわか気分になる。思わず手にとってしまう。そんなことの手助けになったのだとしたらかなり嬉しいです。